昨日のイスラエル料理から、ユダヤ繋がりで、今日は好きな映画&クリムトの絵、黄金のアデーレについてです。
『黄金のアデーレ 名画の帰還』(原題:Woman in Gold)は、グスタフ・クリムトが描いた「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」(通称:「黄金のアデーレ」)を巡る実際の裁判の顛末と実話を基に描いた映画です。
この映画を見て実に様々なことを感じたわけですが、裕福なユダヤ人の実業家の想像を超えたスケールの大きさ、絵を描かせてしまう凄まじい財力、言い尽くせない戦争の悲哀、82歳のマリアがオーストリア政府を相手に裁判を起こす驚くべき行動力、タフな精神力、オーストリア政府が国宝とも言える絵画を手放した英断、ナチスの収奪した美術品が今なお10万程にもおよぶことに対する驚き。
そして本当にこの絵が海を渡って、2006年6月に美術品の取引史上、最も高い金額である174億5000万円(1億3500万ドル)で取引され、ニューヨークの五番街のノイエギャラリーで今展示されている事実等、月並みですが、事実は小説より奇なり。
主人公役のヘレン・ミレン本当に素敵でした。おすすめ映画です。
私はこのクリムトの実際の絵が観たくて、2年前にニューヨークのノイエギャラリーで観る機会を得ましたが、言葉がありませんでした。
想像よりも大きくて、圧倒的な存在感と金色の輝き。
このノイエギャラリーのオーナーのロナルド・ローダー氏は化粧品で有名なエスティローダー社の社長です。
経営者であると同時に、彼は「世界ユダヤ人会議」の会長でもありました。ユダヤ人の権利保護、中でも、ナチスにより略奪されたユダヤ人の美術品を取り戻す活動には長い年月をかけて熱心に取り組んで来た人物だそうです。すごい資金力であります。
ノイエギャラリーの入場券代わりのクリップは今も大切にとってあります。
こちら、去年の緊急事態宣言時に、久しぶりに家族四人が家に集合ししばし家に籠っていた時に、ジグソーパズルのクリムトの接吻の作成中の絵。
フレームに入れて、我が家に飾っています。
こちらの本物は、黄金のアデーレがあったウィーンのベルベデーレ美術館に今も展示されているそうです。
本物を見てみたいです。
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